▼このたびの「駒越丸保全活用プロジェクト」は、多くの皆様に支えられてここまでたどりつけました。振り返れば、この活動は、「非常に価値のある舟だから何とか残したい」との地域の強い要望を受けて、スタートしました。
▼当初は保存場所や引き取り手が見つからず、私一人のチカラではどうすることも出来ませんでした。そんな折、既に古い木舟の保存活用で実績のある「中堀めぐり舟実行委員会」の主力メンバーである丹沢卓久市議会議員に、無理な頼みと思いつつも相談してみました。現地でこの舟を見た丹沢議員は、「この舟なら出来るだろう」と活動に地域を超えて協力して下さることになりました。その後は、実行委員会のアドバイスの元、活用方法、舟の修復、行政との調整、市長への事業報告等力強く前へ進むことが出来ております。
▼長い間倉庫で保管していたとはいえ、作られてから半世紀以上経過した舟は、各所に傷みがありました。現在メンバー有志による手作業での修復作業が進んでおりますが、我々の手に負えない箇所は、歴史建造物の建具修復を行っている青島清一さんにご協力いただきました。
▼「駒越丸」と新たに名付けた今回の舟には、駒越の郷土文化を遺し伝えるだけではなく、清水の過去と未来とを繋げる役割を担ってもらいたいとの願いを込めています。市民と海との距離が離れて久しい中、これからの清水は、海の可能性を信じて海と共に歩んでいくことが重要であります。そして、誰もが豊かな海の恵みを享受できる、そんな清水を皆様と創りあげていきたいと考えております。
「駒越丸」の新たな船出に、何卒ご協力賜りますようお願い申し上げます。